公務員から民間企業へ転職する際、職務経歴書の書き方に悩む方は多いのではないでしょうか。
「実績はできるだけ数字で書くと伝わりやすい」と言われることがあります。しかし、公務員として働いていた方なら、こう感じるのではないでしょうか。
公務員いや、毎日決まった業務を淡々とこなすだけだし、売上ノルマもない。書ける数字なんて1つもないよ…
実際に警察官として働いていた当時の私も、自分の業務をどう数字にすればいいのか分からず、真っ白な画面を前にフリーズした経験があります。
ただ、公務員の場合でも、日々の業務量や担当した人数、経験した期間などを整理すると、職務経験を具体的に伝えるための数字を見つけられることがあります。
実際に私が警察官から大手企業へ転職した際の経験をもとに、数字の見つけ方と職務経歴書への落とし込み方を具体例とともに紹介します。

なぜ民間企業は数字を求めるのか?
民間企業の採用担当者が数字を見るのは、単純に「あなたの凄さ」を知りたいからではありません。
どのくらいの規模の仕事を担当していたのか、どの程度の業務量を経験していたのかを具体的にイメージしやすくするためです。
例えば、「クレーム対応を担当しました」と書くよりも、「1日平均10件の問い合わせや相談に対応しました」と書いたほうが、担当していた業務量をイメージしやすくなります。
公務員の仕事には、売上や契約件数のような分かりやすい数字がない場合もあります。
だからこそ、対応件数・担当人数・経験年数・業務期間など、日々の仕事を表す数字を整理することが大切です。
【例文】公務員の職務経歴書で数字を入れる書き方
警察官や窓口業務など、現場に近い公務員の方が参考にできる例文を用意しました。
ポイントは、売上や表彰のような分かりやすい実績だけではなく、「対応件数」「担当人数」「経験年数」「業務期間」など、仕事の規模や役割を具体的にする数字を探すことです。
【業務内容】
■ 窓口・対人折衝業務
・相談・苦情対応(約10件/日)
感情的になっている相手の話を聞き、状況を整理したうえで、必要な対応を行った。
・地理案内・問い合わせ対応(約30件/日)
問い合わせ内容を確認し、相手に合わせて必要な情報を分かりやすく伝えた。
・各種相談業務(約10件/日)
相談内容をヒアリングし、必要に応じて適切な部署や相談先を案内した。
■ 部署横断の応援・特別業務
・他部署応援業務(計3ヶ月間従事)
応援先の業務内容を把握し、担当業務を正確に処理した。
■ 地域連携・ボランティア活動
・地域の防犯活動(年間〇回)
地域住民や関係機関と連携し、防犯活動に継続的に参加した。
【実績・取り組み】
■ 業務遂行能力の評価
・管内における月間総合成績にて、〇〇部門で上位入賞(〇〇人中〇位)。
・新入職員(〇名)の指導担当として、実務教育を担当。
■ 組織貢献
・業務マニュアルの見直しを行い、新人が業務を覚えやすい環境づくりに取り組んだ。
・〇〇地域貢献活動において、自治体から感謝状を受領。
※以下は書き方のイメージです。実際の数字に置き換えてください。
なお、数字は推測で適当に作るのではなく、記録や当時の記憶をもとに、面接で聞かれても無理なく説明できる範囲で記載することが大切です。
書ける数字を見つける5つの質問
どうしても数字が見つからない場合は、これまでの仕事を振り返りながら、次のような質問を自分に投げかけてみてください。
- 電話や窓口、訪問などで、1日にどのくらいの人数に対応していたか
- その業務を何年、あるいは何ヶ月にわたって担当していたか
- 何人くらいの組織の中で、どのような役割を担当していたか
- これまでに何人の新人や後輩の指導を担当したか
- 一つの案件やプロジェクトに、どのくらいの期間関わったか
例えば、新人の指導経験がある場合は、「過去3年間で計5名の新人を指導し、実務を一から教えた」のように、人数や期間を入れることで、どの程度の指導経験があるのかを具体的に伝えられます。
このように考えると、売上や契約件数がなくても、自分の仕事を表す数字が見つかることがあります。
警察官としての経験を転職でどう伝えるか
数字を入れることで、警察官としてどのくらいの業務量を経験してきたのかを具体的に伝えやすくなります。
ただし、職務経歴書では数字を入れるだけでなく、その経験から何が身についたのか、転職先でどう活かせるのかまで整理することが大切です。
私自身も警察官から民間企業へ転職する際、こうした経験の伝え方を意識していました。
実際の面接でどのように退職理由や公務員時代の経験を伝えたのかは、こちらの記事で詳しく解説しています。

まとめ:公務員の経験を数字で具体化しよう
公務員の仕事にも、職務経験を具体的に伝えるための数字が隠れていることがあります。
- 売上やノルマがなくても、対応件数・担当人数・経験年数・業務期間などを整理する
- 数字は自分の凄さをアピールするためではなく、業務の規模や経験を具体的に伝えるために使う
- 数字だけで終わらせず、「何を経験したか」「何が身についたか」まで整理する
- 最後は、身につけた経験を応募先の仕事でどう活かせるのかにつなげる
職務経歴書に具体的な数字を入れることで、これまで担当してきた仕事の規模や経験を採用担当者に伝えやすくなります。
まずは、これまで担当してきた業務について、「何件・何人・何年・何ヶ月」といった数字がないか、一度振り返ってみてください。
そこから見つかった数字を、自分の経験を伝える材料として活用してみましょう。
書類を整えた後は面接対策です。もし自分の経歴をどうアピールすべきか迷うという方は、私が実際に大手企業から内定を獲得した際の面接回答集を有料noteで公開しています。
職歴のハンデを強みに変える具体的な伝え方をまとめていますので、本気で転職を成功させたい方はぜひ参考にしてみてください。


