新卒で入ったメーカーでの作業責任者時代は、休みという概念がありませんでした。繁忙期は月1回休みという過酷な環境で働き詰めた結果、ある日突然、立ち上がれなくなりました。
病院を回り、診断されたのは過労による適応障害。そのまま2ヶ月休職し、復職したものの結局2年で退職しました。
その後は3年間のニート期間を過ごすことになります。履歴書に残った短い勤続年数と長い空白期間を見つめながら、メンタルを崩した経歴がある人間を雇ってくれる場所なんてないのではないかと、絶望していた時期がありました。
しかし、私はそんなニート生活から公務員試験と民間正社員に合格することができました。その後は大手企業への転職も成功させています。
一度立ち止まった私が、書類選考や面接でどう立ち回り、病歴や空白期間についてどう答えたのか。実際の経験をもとに、私がやったことをそのままお伝えします。

履歴書に適応障害の休職歴を書かなかった理由
多くの人が悩むのが、履歴書に休職の事実や病歴を書くべきかという点だと思います。私は、職歴欄には「一身上の都合により退職」とだけ記載し、適応障害や休職については書きませんでした。
ネット上では、短期間で辞めた場合に納得感を持たせるため、体調不良について触れる方法も紹介されています。ただ、私の場合は、応募書類で求められていない情報まで自分から伝える必要はないと考えました。
私が休職歴を書かなかった理由は、大きく2つあります。
- 休職歴については自分から記載しないと判断した:職歴欄には実際の在籍期間と退職について記載しましたが、休職歴については自分から書きませんでした。
- 必要以上に先入観を持たれないようにするため:採用側からすると、適応障害や体調不良という情報だけで、現在の健康状態とは別に「また休むのではないか」と考える可能性もあります。
私は当時、すでに体調が回復しており、問題なく働ける状態でした。そのため、求められていない過去の病歴まで自分から伝えることはしませんでした。
公務員試験の面接で過去の休職や病歴はバレるのか?
悩んでいる人公務員試験なら前職の調査があるのでは?
病歴がバレるのでは?
公務員試験、特に警察官などの採用では厳しい調査が行われるイメージがあり、不安になる方も多いでしょう。
当時、私も前職を適応障害で辞めたデータから落とされるのではないかと不安で夜も眠れないほど悩んでいました。
しかし、前職の休職歴や適応障害について、面接で質問されることはありませんでした。そのまま警視庁に合格しています。
- 医療情報の機密性:病歴や診断名はセンシティブな個人情報なので、採用選考で簡単に確認できるものではありません。ちなみに、公務員試験と並行して民間企業の面接も複数受けていましたが、聞かれたことはありません。
- 採用側が確認したいのは適性があるかどうか:面接では、現在の状態や仕事への意欲を確認されることが中心で、過去の適応障害について詳しく聞かれることはありませんでした。
ただし、採用試験では健康状態に関する確認や健康診断が行われる場合があります。応募先によって提出書類や確認事項は異なるため、健康状態が不安な方は確認しておきましょう。
面接で健康状態を聞かれた時の正しい答え方
面接で聞かれることが多いのが、以下の質問です。
面接官健康状態に問題はありませんか?
私は迷わず「はい、良好です。業務に支障ありません」と回答しました。すでに体調は回復しており、働く準備が整っていたからです。
もし応募先から過去の病歴や休職歴について具体的な申告を求められている場合は、募集要項や提出書類の指示に従ってください。
なお、休職後のニート期間(空白期間)を面接でどう説明したかについては、以下の記事で詳しく解説しています。

退職理由を聞かれた時の言い換え回答例【状況別】
退職理由を聞かれたときに一番悩むのが、「病気で辞めた」と正直に話すべきなのか、それとも別の伝え方をしたほうがいいのかという点です。
私の場合は、過去の体調不良を細かく説明するのではなく、退職後に何を考え、今後どう働きたいのかを中心に答えていました。
ポイントは、前職で何があったかを延々と説明するのではなく、現在の状態とこれからの仕事に話をつなげることです。
① 公務員を目指す場合
民間から公務員へ挑戦するための学習時間確保や、公共の利益に貢献したいという動機に変換します。
前職での経験を通じて、より大きな枠組みで地域社会や公共の利益に貢献できる仕事がしたいと考えるようになりました。その思いを中途半端なまま終わらせたくなかったため、退職後は公務員試験の勉強に集中することにしました。
② 民間企業を目指す場合
前職の経験を活かしつつ、より自分の強みを活かせる環境へシフトする姿勢を見せます。
前職での経験を通じて、自分が長く働きながら専門性を身につけられる環境で力を発揮したいと考えるようになりました。これまでの経験を活かしつつ、より自分の強みを活かせる仕事に挑戦したいと思い、転職を決意しました。
③ 空白期間を突っ込まれた場合
体調が戻った後、自己分析や試験対策に集中していた期間としての見せ方をします。
退職後は、自分が将来にわたって長く働ける仕事を見つけるために自己分析を行い、公務員試験などの対策に取り組んでいました。時間はかかりましたが、その期間に自分の進みたい方向を整理し、仕事に戻るための準備をしていました。
面接でボロを出さないためにプロの模擬面接を使う
退職理由の言い換えを一人で考えていると、後ろめたさから本番で喋れなくなったり、口ごもったりしがちです。
そこで、就活サイトやエージェントを面接の練習相手として活用するのが効果的です。プロの視点で言い換えのセリフを修正してもらい、模擬面接を繰り返すことで、本番でも動揺せずに堂々と答えられるようになります。
ただし、ブランクがある場合、自分に合っていないサービスを選んでしまうとサポートを断られてしまうこともあります。
以下の記事では、空白期間がある方向けにサポートが手厚いおすすめの就活サービスを厳選してまとめています。面接の練習相手として、まずは2〜3社ほど頼ってみてください。

自分から言わない選択は決して不誠実ではない
面接は自分の強みや意欲を伝えるプレゼンの場です。わざわざ自分からネガティブな情報を開示して、採用のハードルを上げる必要はありません。
押さえておきたいポイントは以下の2つです。
- 質問されたことには事実に基づいて正確に答える
- 聞かれていない過去の事情まで、必要以上に自分から説明する必要はない
この2つを意識しておけば大丈夫です。
万が一「休職したことはありますか?」と直接聞かれたら答える覚悟はしていましたが、実際の面接で聞かれることは一度もありませんでした。
あえて伝えないという選択や、前向きな理由への言い換えは、自分を守り次のステップへ進むための大切な戦略です。
まとめ:過去の傷は今のあなたの価値を決めない
病気になった過去は、恥じるようなことではありません。体調を崩して一度立ち止まったとしても、回復して、もう一度働くために動き出すことはできます。
- 履歴書には「一身上の都合」と記載し、求められていない病歴は自分から書かない
- 病歴については、聞かれない限り、無理に自分から開示する必要はない
- 一人で悩むときはエージェントを味方につけ、模擬面接で練習しておく
聞かれていない過去を自分から打ち明けて、自ら不利な状況を作る必要はありません。
大切なのは、過去に体調を崩したことだけで、これからの就職まで諦めないことです。今の自分が働ける状態なら、過去の経歴と向き合いながら、次の一歩を踏み出していきましょう。
なお、3年のニート期間や適応障害というハンデを跳ね除けて、私が実際に公務員や大手企業への切符を掴み取った全体の流れは、こちらのロードマップ記事で詳しく解説しています。


