「地元じゃないから、志望動機が薄くなってしまう」
「面接官に『どうせ滑り止めだろ』と思われていないか不安」
公務員を目指す方は、そのように悩んだことはあると思います。
私は関西出身なので、東京の公務員試験を受けるとき、非常に悩まされました。
ですが、実は警察官や公務員の世界では、地元の人間よりも、覚悟を持ってその地を選んだ人間が評価される側面があるのです。
今回は、私が警視庁に合格した際の志望動機と、地方自治体で使える納得感のある伝え方を解説します。
助手ちゃん運営者さんが関西から警視庁に合格した際の実体験や、どの地方自治体でも応用できる具体的な伝え方のコツを、さっそく一緒に見ていきましょう。
【実録】私が警視庁合格時に伝えた回答
まず、私が日本最大の警察組織である警視庁を受けた時の志望動機はこうでした。
警察組織の頂点であり、日本の首都を守るという圧倒的な責任がある警視庁で働きたいと考えました。その大きな責任感の中で働くことは自身の成長につながり、都民・国民の安全を守るという使命に貢献したいと考えます。
この規模感と責任感を軸にした動機は、警視庁には有効ですが、地方自治体で使うと「じゃあ警視庁に行けば?」と一蹴されてしまいます。
地方には地方の、別の回答が必要なのです。
地方自治体で使える3つの納得ロジック
縁がない土地を受験する場合、以下のいずれかのフックを準備しましょう。
① 特定の施策への共感戦略(おすすめ)
その自治体の警察や役所が、全国に先駆けて行っている取り組みに注目する手法です。
貴県が力を入れている「〇〇(特定の防犯活動やサイバー対策など)」の取り組みを拝見し、その先進的な姿勢に強く感心しました。自分がこれまで培ってきた〇〇の経験を、この情熱ある組織でこそ発揮したいと確信しました。
ポイント:場所ではなく、組織の姿勢を志望理由にすることです。
② 第2の故郷ストーリー戦略
過去の小さな接点を、運命的な縁にまで膨らませる手法です。
以前、旅行でこの地を訪れた際、現地の警察官に道を尋ねたところ、単なる案内を超えた親身な対応(具体的なエピソード)を受けました。その時、この温かい地域を守る一員になりたいと心に決めました。
ポイント:具体的なエピソードを交えた回答をして、面接官の疑念を払拭することです。
③ 地域の課題解決リンク戦略
その地域が抱えている山岳遭難、水難、交通網の複雑さなどの課題と、自分の強みを結びつけます。
〇〇という特殊な地形を持つこの県では、他県にはない高度な〇〇(救助や交通管理)の技術が求められると伺いました。私は〇〇という経験から、この地特有の課題解決に直接貢献したいと考えています。
ポイント:その自治体をしっかり分析していること、また自身の経験についてもアピールできることです。
「ここでなきゃダメ」と伝える言葉
面接官に、「地元でもいいのでは?」と質問される場合があります。
この質問をする理由は、面接官があなたの本気度と、すぐに辞めないかという離職リスクを測るためです。
もし聞かれたら、このように返してみてください↓
確かに地元にも愛着はあります。しかし、今私が挑戦したい仕事の内容を、最も理想的な環境で実現できるのが貴県であると考えたからです。場所という条件を超えて、この組織で長くキャリアを全うする覚悟で参りました。
この回答のポイントは、単なる精神論ではなく、比較した結果ここがベストだったという論理性をセットにすることです。
例えば、地元も素晴らしいが貴庁には他にはない環境がある、と地元の良さを一度認めた上で、それ以上に惹かれた理由を伝えます。
さらに面接官を納得させるために、以下の3つの視点で言葉に厚みを持たせてみてください。
① 地元と貴庁の差を具体的に示す
「地元でもいいのでは?」と言われた際、一番やってはいけないのが地元の否定です。地元はここがダメだからではなく、地元も素晴らしいが貴庁には他にはない魅力があるという、プラスアルファの比較を伝えましょう。
地元の体制も地域密着で素晴らしいですが、貴庁のような「〇〇の現場」や「〇〇という先進的な体制」という環境は、ここでしか経験できないと考えました。
② 新たな土地で働くことへの覚悟を見せる
地元以外の人間が懸念されるのは、生活環境に馴染めず辞めることです。 だからこそ、あえて不便や孤独は承知の上ですと自分から先に触れてしまいましょう。
住み慣れた土地を離れることに不安がないと言えば嘘になります。しかし、それ以上に『この組織の力になりたい』という志が勝っています。知らない土地だからこそ、一からこの街を理解し、溶け込んでいく努力を惜しまない覚悟です。
③ 骨を埋めるを「定年まで」と言い換える
骨を埋めるという言葉は、組織に対して、定年退職までここでキャリアを全うするという誓いです。結婚や出産、育児といった今後の人生設計も含め、この地で生活基盤を築く覚悟を伝えます。
一時的な憧れで志望したわけではありません。今後のライフプランも含め、この地で生活基盤を築き、長く貢献し続ける決意を固めています。
※30代の採用では、親の介護や結婚などを機にすぐ地元へ帰りたがらないかが厳しくチェックされます。あえて生活の根を下ろす意思を明確にすることで、面接官の最大の懸念を払拭できます。
まとめ:志望動機は下調べという誠実さで決まる
なぜこの場所なのかという問いへの答えは、その自治体をどれだけ調べたかに比例します。
- 地元ではないからこそ組織の先進的な施策や地域の固有課題に注目し、場所ではなく組織の姿勢を志望理由にする。
- 地元でもいいのではという質問には、地元の良さを一度認めた上で比較検討した結果ここがベストであるという論理性を返す。
- 知り合いがいない土地で働く不安を隠さず、一からその街に溶け込んで定年までキャリアを全うする覚悟を伝える。
もし調べ方がわからないなら、転職会議などのツールを使って、実際にその地で働く人の生の声や地域の悩みをリサーチしてみてください。
それが、どんな綺麗事よりも強い志望動機の材料になります。
助手ちゃん警視庁のような日本一の責任感を求める組織と、地域密着の地方自治体とでは、面接官がチェックしているポイントが異なります。地方の面接では、私たちの街を本当に愛して長く働いてくれそうか、という定着への覚悟が何よりも重視されています。
その街の魅力や課題を一つ深く掘り下げて、自分のこれまでの経験と結びつけるだけで、志望動機の説得力は何倍にも高まりますよ。
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